浩成はイカサマなんてしていなかった。


ずっと、本気で勝負をしていたのだ。


「お前、記憶力ねぇなぁ」


鬼が浩成の頭をボンボンと撫でる。


浩成は青ざめたままピクリとも動かない。


「お前の根性を叩きなおしてやる。こっちにこい」


鬼が浩成の腕を掴み、引きずるようにして歩き出す。