次のゲームでは絶対に浩成に負けてもらう必要がある。


そう思ったときだった。


「お父ちゃん、お腹痛いぃ~」


横に大きな子鬼がお腹を押さえてそう言った。


「なんだよお前、ちょっと食いすぎたんじゃないかぁ?」


「食いしん坊なんだよ、こいつ!」


他の子鬼に頭を小突かれている。


「お腹痛いよ! お腹痛いよぉ!」


太めの子鬼が床を転がりながら訴える。


「仕方ないなぁお前。ほら、トイレはこっちだ」


鬼が子鬼を片手で持ち上げて広間にあるトイレへ向かう。