子鬼たちがミヅキ足の皮を一気に剥いだ。


ベリベリベリッと不快な音が響き渡り、すぐに視線をそらせた。


それでも視界の端に、真っ赤になったミヅキの足が見えていた。


「皮を剥いでも痺れているかどうかわかんないなぁ」


「本当だなぁ。肉も剥いでみようか」


「ねぇねぇ、剥いだやつ食べてもいい?」


無邪気な声に背筋が寒くなる。


ミヅキはどうなってしまうんだろうか。


「あれぇ? これでもわかんないなぁ」


「どうする? 骨見えちゃったよ」


その時、視界の端でミヅキが倒れるのが見えた。


ハッとして顔を上げる。


ミヅキの足元には血だまりができ、その上に横になるようにしてミヅキは倒れていた。


足からは骨が見えている。


剥がされた肉片を子鬼たちがむさぼり食う。


ミヅキは目を開いたまま、息絶えていた。


だけどその表情はとても穏やかで、口角は少しだけ上がっているように見えたのだった。