地獄船

最初の10回は余裕だった。


運動していなくても、さすがに少しはできたらしい。


綾も10回目までは一定のリズムでこなしていた。


だけど、それから先になると途端に腕が重たく感じられるようになってきた。


普段使わない筋肉が熱を帯びて来るのがわかる。


意外だったのは浩成だった。


浩成は俺たちの倍以上の速さで腕立てをこなしているのだ。


小さく声を出して回数を数えている声が聞こえて来る。