さっきから人間を食べているくせに、まだ足りないのか。


「おぉ、そうかぁ。じゃぁちょっと食事にするか」


鬼がそう言うと、子鬼は両手を上げて喜んだ。


「食事って……」


ミヅキが震える声で呟いた。


その考えは手に取るようにわかった。


鬼たちのエサは、この俺たちだ。


俺たちはここで殺されるのか?


次のゲームの用意もないのなら、ここで終わりなのか?


メイド鬼たちがせわしなく動きまわる。


広間にはあっという間に長テーブルと椅子が用意され、そこにどんどん料理が運ばれて来た。


子鬼たちが行儀よく椅子に座って行く。


こうして見ると普通に食事をするように見えるけれど……。


「どうした? お前らも早く座れよ」


鬼が急かすようにそう言った。


「お、俺たちも、食事をするのか?」


浩成が鬼にそう聞いた。


「当たり前だろ? お前らの席、あるんだからなー」


そう言われてテーブルへ視線をうつすと、そこには確かに4人分の席が空いていた。