メイド鬼がティッシュでその耳くそを拭き取った。


「しかしまぁ、子鬼たちとの議論の結果、4位は大塚ミヅキになった」


ミヅキが4位。


と、いうことは……。


「ああぁぁぁぁぁぁ!!!」


考えるより先に叫び声が聞こえてきていた。


綾の手を強く握り視線を向ける。


真っ青な顔をした小恋が叫びながら広間の外へ逃げ出そうとしているのが見えた。


しかし、そう簡単に逃がす子鬼たちではない。


逃げる小恋の背後に迫り、その体に噛みついた。


小恋は体のバランスを崩してその場に倒れ込む。


そうなると、後は子鬼の餌食になるだけだった。


子鬼たちが折り重なるようにして小恋に食らいつく。


小恋の悲鳴は徐々に小さくなっていき、やがて消えてしまったのだった。