文夫が俺を見て笑顔を浮かべる。


「えぇ~。あたしじゃないじゃん!」


ミヅキが頬を膨らませている。


「次のサプライズってなにかな?」


文夫が目を輝かせてそう言った。


だけど、俺は鬼のニヤついた笑みから視線を外すことができなかった。


何を考えている?


今度は何をする気だ?


「じゃぁ、2人は広間の中央に移動しろ」


鬼に言われ、俺たちは中央へと歩き始める。


子鬼たちが慌ただしく次の準備を開始する。


広間の中央には背の高い丸いテーブルが置かれた。


そのテーブルを挟んで文夫と向かい合うように立つ。