ギャル鬼が綾へ向けてそう言って来た。


綾はとまどい、俺に視線を向ける。


「このデジカメ、普通のデジカメなんだろうな? シャッターを押した瞬間爆発するとか、拳銃の弾が発射されるとか、そんなんじゃないんだろうな?」


念には念を入れておかなきゃいけない。


しかしギャル鬼は呆れたような、面倒くさそうな顔を浮かべて俺を見た。


「こいつマジでいもってんだけどぉ!」


「はぁ? 超チキンじゃん。ダッサー」


「ただの撮影だろうが、さっさと並べよぉ!」


ギャル鬼数人に罵倒されながら促されて俺は渋々綾の隣に並んだ。


他のメンバーたちもおずおずと集まって来る。


「はい、赤鬼ぃ!」


それを合図にシャッターが下りる。


「なんだよお前ら全然笑顔じゃねぇなぁ」


鬼が不機嫌そうにそう言った。