「それは自業自得ね」


クスッと笑ってミヅキが言う。


場の空気が少しだけ柔らかくなるのを感じた。


それから俺たちは軽口を叩きながらデッキの最奥へと足を進めた。


奥にあるのはバドミントン場だ。


ここに来るまでにデッキに異変はなかったから、揺れの原因は地下の方にあるのかもしれない。


そう、思っていた矢先だった。


バドミントン場がごっそりとなくなっていて、そこに金色に輝く大きな船が突っ込んできているのが見えて俺は立ち止まった。


目の前の光景が信じられず、息をも止めてしまっていた。


金色の船が俺たちが乗っていた船の3倍くらいの大きさはありそうだ。


「嘘でしょ……」


綾が呟く。