無気力さんと同居するらしい



「ごはんできたよー!」

そんな軽い声が聞こえた

今までこんな風に呼ばれたことなんてないからか
なんとなくこそばゆい


「おはよう!」

さっきの出来事なんてまるでなかったかのようにシンプルな振る舞いを見せる同居人

「…はよ」

返さないとめんどくさいから返したってだけの俺の挨拶に、満足げな表情を見せる

なんつー緩い顔してんだこいつ

「ふ、あほヅラ」

思ったことを口にすれば、全身を使って反応するやかましいやつ

俺の休日の朝はこんなにも騒がしいものだったか?


今日はトーストと野菜のスープ

休日の朝からこんな手間なことよくやるよな

なんて思いながらしっかり煮込まれたスープを口に運ぶ

…うまい

母さんには悪いけど、天宮梓は本当に料理がうまい

こんなに美味しいご飯を食べたことがない

最初に肉じゃがを食べた時は本当に驚いた

何気にご飯を楽しみにしている俺もいる


あ、でも今日は

「10時からだっけ」

バイト

「うん。10時から6時まで」

昼ごはんの時間にこいつはいないのか

「お前は昼飯どうすんの」

「私は賄いでなんとかする」

そーか、バイトは賄いってのがあるのか
便利だな


「真琴くんは…」

「自分でなんとかする」

そこまで面倒見られると流石の俺でもちょっと恥ずかしい

そう思って言ったけど、まさか作るなんて面倒なことしたくないし、買ってくるか

…って考えてたら
見透かされたようにジトーっと俺を見る天宮梓

「なんだよ」

「いいえー」

なんだその何か言いたげな表情は