無気力さんと同居するらしい



よし…いいのでは?


洋風な香りがキッチンに漂う

四角いお皿になんとなくそれっぽく盛り付けてと…

完成!
梓ちゃんオリジナルミートソーススパゲッティ!

我ながら天才的!

家事の腕は誰にも負けなぁい!

テーブルの端と端にお皿を並べて満足げに頷く


ガチャ

!

タイミングを見計ったかのようにリビングに入ってきた織原真琴

その目が食卓を捉えると、少し明るい色に変わった気がした

「…スパゲッティ」

「そうです!好きですか?」

「…うん」

お!

素直に返事した!

好きなんだ!そっか!
織原真琴は、スパゲッティが好き!

「え、何笑ってんの」

ふふ、そりゃ

「一つ、織原くんのことを知れたので!」

二ヒッと歯を見せて笑った


一緒に暮らしていくんだからね

お互いのことを知っていくって大事なことでしょう

ネズミの歩幅くらい少しずつではあるけど、私たちの距離が縮まっていく気がしてなんとなく嬉しい

私がそんなことを考えて勝手に空回りしているだけかも知れないけど


「…あそ」

「さぁ!食べましょう!」

「はいはい」

まただ

また織原真琴の表情が柔らかくなった

冷たくなったり柔らかくなったり

忙しい人だな


「いただきます!」