「……ぐぅぬぬ」
バイトが終わり、お風呂もご飯も済ませた
私は自分の部屋で、携帯と向き合いながら頭を抱えていた
…フランスに行ったお母さんに…電話をかけてもいいだろうか
今日のあの非常識なルイとやらの話を聞きたい
お母さんからメールは何通か来たけど、電話は一度もしていない
この前送られてきたメールには、なかなか忙しくて時間が取れない…的なことが書いてあったから
私も電話をかけるにかけられない状況だった
お母さんの声を聞きたい
でも迷惑はかけたくない
お母さんは今フランスで頑張ってるんだ
邪魔をしたくない
この葛藤は今日が初めてではない
何度も携帯と向き合い、電話をかけることを諦めた
蒼馬にも気張りすぎだって言われたことがあったけど
…んんー
…でも、これはかけてもいいよね?
だっていきなり結婚申し込んでくる常識もクソもないフランス人が来てんのよ!?
でも…
むぅ…ぅぅ
あーもー
だめだ
一旦水飲もう
はぁと短くため息をついて部屋を出た


