「じゃあ私勉強するから」
2人ともお風呂を上がって、時刻は11時近く
さっさと勉強しなければ…
と思ったんだけど
「待って」
うぇ?
同じくお風呂上がりの真琴くんが引き留める
「何?」
「あー…ちょっと英語教えて」
…ふぁ?
変に視線を泳がせながらつぶやいた
「英語?教える?私が?」
「英語得意なんでしょ?」
ええ
教えなくてもできるでしょ
「いいから、代わりに数学教えてやるから」
え、本当?
でもなんか悪いよ
だるがり屋の真琴くんに夜の勉強付き合わせるとか
あなた最近の高校生にしては珍しく早く寝るタイプでしょ?
「蒼馬に聞くからいいよ。わからないところだけ教えてあげるから」
早く終わらせてあげなければ
「…」
?
急に黙り込んだ真琴くんを見上げれば…
え、なんかすっごいむくれてる
なんじゃよ
どうしたのよ
なんでそんなに不機嫌なの?
「俺が教えるってば」
真琴くんが私を睨む
でもその目は
まだこの家に来たばっかりの頃に向けられた冷たい目ではなく
まるで子供みたいな、無邪気な表情…そんなような気がした
「早くこっち来て」
えーそんなに教えたい?
私が訳もわからずぽけっとしていると
真琴くんの大きなため息が聞こえる
「…わかんないかな」
ボソリと何か言ったけど私の耳にはしっかり入らない
「なんでもいいから俺に英語教えて、俺が数学教えるの」
ほお
まあ、私的には特に何もマイナスポイントないけどさぁ
早くと急かす真琴くんに近づいた


