無気力さんと同居するらしい



雑巾を手に戻ろうとすると

真琴くんの付近に人がいないことに気づく

みんな実験に夢中になっている

真琴くんはと言うとニコニコしてはいるけど、おそらくめんどくさいからサボってると見た

結構堂々とサボってるのねあの人


行くか…

今しかない

わざと大回りをして真琴くんの班の後ろを通るルートを選択する

真琴くんが肘をかけていた机の端に先ほどの紙を置く

そして


「ん”ん!」

わざとらしく咳き込めば

ピクッと眉毛が動いてこちらを向く同居人

私を視界に入れた瞬間見開かれる切長の目

机の端に置いた紙をシュッと滑らせて真琴くんの元へ

上手いこと届いたのを見届けるとそのまま逃げるように去る


っしゃぁ!

よくやった私!

任務完了!


班に戻って、遅いわよと結花に叱られながら

チラリと真琴くんを振り向けば
やっぱり目が合って

その手にはさっきの紙が握られていた


『りょーかい』

と同居人の口が動く

急に優しい目をするから

ドキッと心臓が高鳴る

絆されて思わず私も表情が緩んでしまったような…


さっきの真琴くんと同じように

口元で人差し指を立てて

『しぃーっ』とやって見せた