「梓、遅いわよ」
「あ、ご、めん」
「どしたの?変な顔して」
「え、いや!なんでもない」
…結花が実験の準備を着々と進める
その横で、こっそりさっきの紙を開いた
今日帰り遅くなる。夕飯先食べて
え…めっちゃ私情
他人のフリって言ってこれ渡す?
もっと良い伝え方…
あーそういえば私達連絡先交換してない
それにしても原始的だな
…
「梓?何を微笑んでんの?」
…え?
「ほ、微笑んでた?」
「微妙にわらってた」
え、何それ私キモい
「ごめんごめん」
…微笑んでたの?私
結花に怪しまれながら、紙を畳んでポッケに入れた
「…あっ!」
私今日…っ
「うお、何だよ」
「どしたのよ」
あ、いや
「ごめんなんでもない」
「さっきから変よ梓」
「なんだなんだ」
「ごめんごめん!本当なんでもないから!」
怪しんでる2人に両腕を振って誤魔化す
……
つい声が出てしまった
そうそう、さっき思い出したんだけど私今日バイトだ
がっつり入ってる
どうしよ、伝えたほうがいいかな
もしかしたら真琴君が帰った時に家にいないかもしれない
家に置き手紙しておけばいい…?
…んー
いや、伝えたほうがいいよな
ご飯とかもあるし…
…だがどうやって
ポッケに入れた紙を再び取り出す…
原始的だが…これしかないか


