脱げる服と言っても重ね着してるわけではないので
羽織っていた上着を脱いだ
「とりあえず洗面所行け」
再び洗面所から戻ってきた真琴君がそう言った
「う、うん」
ベチャベチャの靴を脱いで靴下も脱いで…
「ちょっ!おまっ、なっ」
うお、え、何?
唐突に真琴君の裏返った声が聞こえてビクッとした
「何?え、何?」
「いや、おま…むっ…た、たおる」
たおる?
「タオル、かけてろ、肩に、早く」
「え、あ、はい」
何事かわからないまま
バスタオル並みの大きさのタオルを肩にかけた
真琴君は不自然なほど真横を向いている
「早く洗面所行け!」
は、はいぃぃ!!
もーなにぃぃ!?
洗面所に押し込まれてバタンと扉を閉められる
盛大なため息が扉の向こうから聞こえた
え、えぇ…
私なんかした?
何事?
状況の説明してから取り乱してくれないと
多分今、私たちの間にすっごい理解の差がある
多分日本とブラジルくらい
…と、とりあえず、お風呂入ろう
まだお湯沸いてないけど…シャワー浴びていればそのうち沸くでしょ
肩にかけていたタオルを取って、視界に入った大きな洗面所の鏡を見た
…え
あ


