「…あれ、なんで固まってんの?てか、顔赤くない?風邪?」 私の顔を覗き込む同居人 …っ 「…なんでもない。帰ろう」 吹いた顔を逸らしてぎゅっと傘を握りしめた 「真琴くん、ありがとう」 「……ん」 自分の傘と、真琴君の傘で彼の表情は見えなかったけれど …思ったより、嬉しかった 誰かにこんなふうに心配してもらえることが 迎えに来てもらえることが ありがとうを言えることが 思わず上がる口角をそのままにして びしょ濡れの私は傘の下で笑った