「…っ……別れ、た…。」 「…は?」 「…電話でっ………も、…なさんがっ…」 涙で上手く喋れない私の背中を、そっと摩る大きな手。 「…とりあえずウチに来い。 落ち着くまで、何も話さなくていいから。」 「…ッ…でもっ……」 「…お前ん家、今日誰もいないんだよな? 今のお前を一人に出来るわけねぇだろ。」 桜河はそれだけ言うと、カバンの中から取り出したタオルで私の顔を覆い、半ば強引に家に引きずり込む。 「ただいま。」 「おかえり、桜河。 …あら、香純ちゃんも。いらっしゃい。」