「あっ、成宮さんじゃん。 …なになに?影山のこと待ってんの?」 私と同じクラスの水泳部の男の子。 「うん。そうなの。 桜河、どこにいるか知らない?」 「まだプールにいると思うよ。 たぶん、あいつもまだ興奮が収まんないんじゃねぇの?」 「行ってみなよ。」と言ってくれる彼に、私は丁寧にお礼を言った。 …そうだよね。 観てただけの私だって、未だに興奮が冷めやらないもん。 きっと実際に泳いだ桜河はもっと… 私はドキドキうるさい胸を押さえながら、遠慮気味に室内プールの扉を開けた。