「え、なんで?」

「見つかったら面倒じゃねぇかっ」

「わ、分かったよ…」

 サクラは、俺の狭い狭いクローゼットの中に入った。

「お、おうくん狭いよ…」

「しばらくの辛抱だから」

 サクラにそう言って、俺は階段を駆け降りた。



「ごめんごめん、待たせた」

「お前まだ制服じゃん!着替えてたんじゃなかったっけー?」

 クラスメートの真琴(まこと)に笑われる。

 あ、やっべ…普通に焦ってて忘れてたわ。