ぼんやりと、考えてた。

 もし、私が人間だったら。

 おうくんと話せて…一緒にご飯を食べたり、学校へ行ったり…。

 きっといろんなことができるんだろうなぁ…って。

 その時、おうくんが起き出してしまって。

 私は強制的に、その時の格好のまま固まってしまうんだけど…。

 窓辺で一度固まって、おうくんに見つからないように頑張ったの。

 おうくんが扉の向こうに行った後、急いで机の上に戻った。

 そしていつものように、背筋をぴんと張って…私は動きを止めた。

 微笑みをたたえて。