切ないほど、愛おしい

隠し事って思わぬ所からバレることが多い。
特に秘密にしたいと思うことに限って、知られたときの反動が大きい。

日曜に入院して、このまま熱が上がらなければ帰っていいと言われた月曜日。
食事もとれるようになって血液監査の結果も良好。
さあ、荷物でも片づけようと思っていたとき、

バンッ。
派手な音とともに病室のドアが開いた。

えっ?
私は一瞬固まった。

そこにいたのは息を切らした、
「徹さん」

なぜ?どうして?
驚いて口を開けたままの私は、次の言葉が出てこない。

だって、入院したことを伝えてはいないし、今日は月曜日だから徹さんも仕事のはず。
ここにいるはずがないのに・・・

動揺して動けなくなった私の元に、ゆっくりと近づいてくる徹さん。

その顔は怒った時のお兄ちゃんと一緒。

マズイ。
瞬時に判断した私はぎゅっと拳を握った。


「仕事で帰れないんじゃなかったのか?」

「体調は変わりないって言ったよな?」

もしお兄ちゃんなら大声で怒鳴っていたところだろうけれど、徹さんは冷静に私を見下ろす。

「ごめんなさい」
「謝って欲しいんじゃない」

そんなこと言われても、確信犯である以上謝ることしか私にはできない。