世界が終わるとき、そこに愛はありますか

「わかった。従う」


そう答えたあたしを見て深景さんは満足気に口角を上げた。


「莉愛を殺した犯人は俺が探す。

だからお前は動くな。

進展があればちゃんと連絡するし、犯人が特定でき時にはお前が手を下せばいい。

この条件が飲めないなら俺はお前に協力しないし、お前が邪魔になればそれなりの対応はするつもりだ」


どんな酷い条件なのかと身構えていたけど、むしろあたしにとってプラスになる条件だ。


飲まない手はない。


「わかった。じゃあ…よろしくお願いします」


深々頭を下げると、深景さんはそっと頭を撫でてくれた。


「俺がお前のことは守るから。危険な目には遭わせない」


トクン…トクン…


思わぬ優しさに鼓動が早まり、頬に熱が灯るのがわかった。