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温かい何かが頭に触れる感覚がした。
「…から…今は側に……ってくれ」
「…れには…格は…い」
「んな……いい…今雪花……は…お前…から…」
話し声が聞こえる。
「…ん……」
「雪花ちゃん!?」
この声…。
「涼…」
重たい瞼を持ち上げると、涼があたしの手を握ってくれていた。
「…よかった」
深景さんの声…?
視線を動かして声の主を探すと、本当に深景さんだった。
「深景さん…っ」
もう一生出られないんじゃないかって思ってた。
「誰に拉致されたのかを突き止めたのも、居場所を特定したのも、深景だよ。助けに行ったのも深景」
そっか…。
深景さんが……。
「…あたしのことなんて…もうどうでもよくなったんだって思ってた…っ。だから…ありがとう…深景さん」
「……どうでいいなんて思うわけないだろ」



