世界が終わるとき、そこに愛はありますか

「唯さんとお姉ちゃんってどんな仲だったんですか？」　


お姉ちゃんから友達の話を聞いたこともなかった。


ホントにあたしは何も知らない。


知ろうともしてなかったのかもしれない。


「１年先輩だけど同い年って感じだったから私が入店してすぐ仲良くなれたんだよね。恋バナもしたし、華の嫌がらせに一緒に対抗したりとかもしたなぁ」


目を細め、懐かしそうに唯さんは語り始めた。


「Snow Skyに勤め始めた時にはすでに深景と付き合ってたから、深景の話をよくしたりしてた気がする。

今思えば気持ち悪くてしょうがないんだけど、当時はゾッコンだったからね。

忙しいのに、私のノロケ話にいつも付き合ってくれたし、私が深景と喧嘩したときは慰めてくれたし、ホントに優しい人だった。

そんな子だからお客さんからの人気も高くてね。

私が入店したときには既にナンバーワンだった。

ずっとナンバーワンだった華は相当悔しかったみたいで、ありとあらゆる嫌がらせをしてたみたい」