世界が終わるとき、そこに愛はありますか

嘘ではない。


実際にお姉ちゃんはあたしの話ばかり聞きたがり、自分の話はあまりしなかった。


「そっか」


あからさまに肩を落とす涼を見ると、いたたまれなくなってくる。


「…まだお姉ちゃんに未練あるの?」


「それはない。俺にとって彼女はもう過去の人だから」


〝過去の人〟…?


お姉ちゃんは〝過去の人〟なんかじゃない…。


あたしの中ではずっと生きている。


「雪花ちゃんの気持ちもわかるよ?茉莉愛がまだ生きてるって思いたいのは本当にわかる。でもね?彼女は死んだ。殺された」


涼の顔も声も淡々としていた。


「もう過去の人だから。茉莉愛は生きていない」


……大人だ。


あたしみたいな子供には、そんな考え方できない。


「…お姉ちゃんはどこかで生きてる。お姉ちゃんを勝手に殺さないで」


わかってる。


お姉ちゃんが死んだことは。


でも、他人からその現実を突きつけられるのが嫌だった。