世界が終わるとき、そこに愛はありますか

「ねー、それぞれ別の部屋とって歌わない?」


ひとしきり歌い終わって、雰囲気も良くなってきた頃、愛結がそんな提案をした。


愛結は浦川さん、奈津は近藤さん、が気になっているみたいだ。


これだと本当にただの合コン。


こんなはずじゃなかったのに…。


「そうしよーぜ。雪花ちゃんもそれで大丈夫?」


気を遣って近藤さんが話を振ってくれたけど、頷くのが精一杯だった。


こういう場で上手く振る舞えない自分も情けないし、純粋に愛結たちと楽しみたかったっていう悲しさもあって、心がモヤモヤする。


「じゃ、俺らは別の部屋とってくるから、この部屋は龍崎さんたちが使ってください」


そう言い残して涼以外の四人は部屋を出ていってしまった。