世界が終わるとき、そこに愛はありますか

深景さんはとことん優しい。


今日だって、1度あたしのご飯を食べに戻ってきてくれるんだ。


あたしが家事をやらなかったときは何も言わずに、あたしの洗濯物を干してくれたり、食器を洗ってくれたり。


あたしがベッドを占領してても何も言わない。


けど、少し夜遅めにコンビニに出掛けると怒ったりする。


どうしてもコンビニに行きたいと言い張ると、代わりに買ってきてくれたこともあった。


そういう優しさが深景さんにはある。


「…そっか。ごめんね、変なこと言って」


「…いえ」


気まずい沈黙がリビングに流れる。


「……唯さんは、深景さんのことが好きなんですか?」


気まずさから抜け出そうと絞り出した質問。


本当は答えを聞きたくない。


「好きじゃないよ。むしろ、私が彼のことを許せなかったからフッた。それに私、数年間ずっと付き合ってる彼氏がいるからね」


……なんだ。


唯さんはもう深景さんに未練はないんだ。