次の日……さすがに気になって、私は蛍に聞いてみることにした。



蛍は、私の家に来てくれた。

昨日、瀬那先生が挨拶しに来てくれたことを話し……最後に言われたことについて、さっそく聞いてみた。



「あのさ、エッチって……あれだよね?あれのことだよね?」

「そうだろうねぇ。なっち、我慢しなくちゃいけないんだね……」

「え?なっちって、瀬那先生のこと?」

「うん。だって、これから学校で瀬那先生のことを話すときに、本名で言ったらまずいでしょ?だから、話すとき専用であだ名つけたの」

「ありがとう……」



"なっち"というあだ名は、蛍なりの気づかいだった。


……そして、本題へ。



「瀬那先生は、その……我慢してるの?」

「そりゃ、本当はしたいでしょ」

「えっ……でも、健全なお付き合いをするってお父さんに言ってたよ?」

「そりゃ、お父さんにそう言われたらそう言うしかないよ」

「……へ?」

「瀬那先生も、健全な"お・と・こ"なんだからね?つむぎとしたいことは、たくさんあると思うよー?」



そういうものなの……?

瀬那先生は我慢してまで、私のお父さんとの約束を守ろうとしてくれている……?


蛍の言葉が……しばらく頭から離れなかった。