「……瀬那先生の、変態……」

「これから、慣れていこうね」



学校にいるときのように、ニコッと笑う瀬那先生。



え⁉︎

今、慣れていこうねって言いました……?



「でも、嫌じゃなかっただろ」

「……ご想像にお任せします」

「よかったんだ?」

「……っ」



瀬那先生は、私の困る顔を見て楽しんでるに違いない。

そう、わかってはいるけど……ついつい、瀬那先生の言動に振り回されてしまう。



それも、瀬那先生のことを好きになってしまったからなんだろう。



「これが、あひるボートのご褒美でいいよ」

「……え?これがですか?」

「うん。呉羽も今、しがみつくほど頑張ってたし」



さっきのキスを思い出し、体温が上がる。

たしかに、しがみついていたけど……!

それを、わざわざ言葉にしなくてもいいのに……。



「もう……っ」と、私は、恥ずかしさから瀬那先生の胸を軽く叩いた。