そろそろきみは、蹴られてくれ。



「……いいの?」

「わたしこそ、相当なわがままだけど……いいの?」

「いいに決まってる……ほんとうに、いいの」


首を傾げられ、小さく小さくうなずく。


「ありがとう」


彼の指先だけが、なぞるように。


わたしの頬から輪郭の熱をさらっていく。


「だいすき、紗奈ちゃん」


わたしよりも熱の高い彼の、この温度を。きっと忘れないでいよう。