* 「篠山くん」 昼休みに書いた、ありがとうの手紙。 花乃が頑張ってねと言ってくれた。 わたしは花乃に、部活頑張ってねと伝えた。放課後はきっと、言えないだろうから。そのぶん。 放課後。バイトのために、ほかのひとよりも早く教室を出たその背中を追い、声をかけた。 「忙しい中、ほんとうにごめんね。あの……さっきは、ありがとう」 こちらをまっすぐに見つめる彼に、手紙を受け取らせる。ぐいぐいと押して、半ば無理やり。 緊張のせい? 鞄が、重たく感じる。