そろそろきみは、蹴られてくれ。






「篠山くん」


昼休みに書いた、ありがとうの手紙。


花乃が頑張ってねと言ってくれた。


わたしは花乃に、部活頑張ってねと伝えた。放課後はきっと、言えないだろうから。そのぶん。


放課後。バイトのために、ほかのひとよりも早く教室を出たその背中を追い、声をかけた。


「忙しい中、ほんとうにごめんね。あの……さっきは、ありがとう」


こちらをまっすぐに見つめる彼に、手紙を受け取らせる。ぐいぐいと押して、半ば無理やり。


緊張のせい? 鞄が、重たく感じる。