そろそろきみは、蹴られてくれ。



すべてを置き終えた橘が振り返って「ありがとう」とわらい、わたしからカップケーキを受け取った。


「これもよかったら食べて」


運んでいて思ったんだけど、完成度ものすごくない? 身内の贔屓とかなしにすごい。──……自然に身内とか言ってしまった。親戚じゃなくて、親密な仲って意味ね、うん。


「ゲーム、セットするからまってね」


橘が準備してくれているあいだ、なんとなく落ち着かなかった。


橘が隣に座るんだ……! さっきまでそうだったし、なんならいつも隣にいると思う、けど!


心の声がもれちゃったのがつい数分前。


そう思うと、一気に恥ずかしさが──。


うう。ゲームの準備、代われたならよかったのに。


ひとさまのおうちのものだからさわれない。それが痛い。代われたら、橘の隣、ということに全神経がいくいまの状況を防げたかもしれないのにな。


……要約。心臓がうるさすぎるくらいうるさいです。へるぷ。