そろそろきみは、蹴られてくれ。






「いつかぜったい、ぜんぶおれのものにするから。覚悟しててね?」


とん。人差し指で、制服のリボンの結び目部分を押される。


「〜っ!?」


なんでそういうこと、するの。っていうか、なんでそういうことも似合うの。


似合うからって、かんたんに堕ちるな、わたし!


「へへ、どう? 俺様っぽいの」


やってみたかったんだよねぇ。ささやく。


「……っ、」


言葉を返さないわたしに──いや、言葉を返せないわたしに、橘が微笑んだ。


「早くすきになってね、紗奈ちゃん」


これって、もしかして。もしかしてだけど、勝敗の決まった試合だったりする?


勝てる気がしないよ。


顔が見られない。……授業、さっさと始まれ。