「おれもカレーライスとオレンジジュース」

「……合わせたの?」

「んーん、偶然」


偶然……すきなもの、実は似ているのかなぁ。


店員さんが注文を取りに来てくれて、橘がぜんいんぶんを頼んでくれた。記憶力の塊。ありがとう。


「花乃さん、炭酸すきなんだ?」

「うん、実はそうなんだよ」


ふたりがニコニコと話しているなか、わたしと橘はひたすらキョロキョロしている。


不審者じゃないよ、橘みたいな顔のいいひとだからゆるされるってわけじゃなくて、ほら、文化祭だから。文化祭を満喫するために眺めてるから。ゆるされる。よし!