そろそろきみは、蹴られてくれ。



「植物、すきなんだ」

「そうなの! 初耳だ」


うしろにいる橘のくちが開いているのは、わたしと同じく初耳だったからだろうな。橘を見て、そっとくちを閉じたもん。


「で、これは勝手なおれの解釈だけど……ふたりに贈っているんじゃないかな」

「ふたり?」

「そう。涼雅と茅田さん」

「おれと紗奈ちゃん?」

「うん。だって、ほら。結婚式」


結婚式……結婚式!? わたしと橘に贈ってくれたとして、込められた意味が、結婚式!?


ええ、結婚式!? だいじなことだからいっぱい浮かべてみたけど、まったくもって実感がわかない!


「結婚祝いで贈ることも結構あるみたいだし」

「っえ、まって、結婚……?」


結婚ってなんだっけ、いや結婚は結婚だ、え! 結婚!?


考えれば考えるほど、わけがわからなくなってくる。