そろそろきみは、蹴られてくれ。



白いセーラー服を着た彼女は地面にしゃがみ、わずかにくちをひらいた状態で片手を伸ばしている。


その手の先には白い光があって、背景に黒や藍色が多いぶん、まぶしさがわたしたちの普段の生活からは想像もつかないくらいになっていた。


たくさんの色で描かれている、現実的じゃない、幻想的な色づかい。けれど、極端に言ったなら、全体的には黒と白で構成されている。


そうするとパッキリとした世界観になりそうなのに、若干もやがかかっているような気もするから不思議だ。


光は花のかたちをしているようにも見えるし、星のようにも見えるし、姿がしっかりとは確認できないからこその不気味さだって兼ね揃えていた。


少女の顔は、鼻までしか見えず、それより上は前髪に覆われている。


……こわくない。


そういった部分部分だけを見ていったら、こわい絵のような、少女がくるしい世界をもがいているような絵な気がするのに。


こわくなくて、むしろ明るくて、さあがんばろう! と背中を押してもらえている感覚。


いままでも何度か、絵を見せてもらったことはあるけれど……この作品、特にすきだなぁ。