そろそろきみは、蹴られてくれ。



「それじゃあ、次はどこ行こっか」


花乃の問いかけに、あっ!


「花乃の絵、見に行きたい」


美術部の出し物、作品展……!


「うう、ちょっと緊張するなあ……」

「おれも行きたい!」


橘が大声を出して、はっとしたように手でくちを押さえる。


「二学期始まってすぐあたりから、ずっと、たのしみにしてたんだ」


そうだ、橘、はじめて告白してくれた日に言ってたもんね。


『おれらが佐久間さんの絵を見られる日って、いつかある?』


『おれ、見に行ってもいい?』


……告白してくれた日、って、あたりまえのように頭に浮かべたけど。


なんだろ、なんかもう、心臓が痛い。うう。


ときめきたくないって思っていたはずなのにな、ときめきすぎてそろそろたいへん。いつか心臓が爆発したら、橘のせいだ、これはぜったい。