そろそろきみは、蹴られてくれ。



それからも『せーの』方式をとって、おなじで、どんどん進んでいった。


もしかしてわたしたち、息ぴったりなのでは。いままではなかなかふたりで話してこなかったから、気づかなかった。


「……あれ、行き止まりだ」


入ってから5分とちょっと経過したくらいで、はじめて後ろ以外壁、という状況になった。つまりは、さっきまでだいぶいい調子だったってことで。


こうやって迷うのは、やっぱり迷路の醍醐味じゃん。それにやっと到達したのもあって、ひょおおおお! って感じ。テンションがおかしい。


だってだって、1回も迷わずクリアは誇らしいかもしれないけれど、せっかくの巨大迷路、悩みたさもあったんだ。


息ぴったりだったのがいやだったとかそういうわけじゃないから、どうか、未来のわたしが今日を思い出す日には誤解しないでほしい。


……というか、迷っても迷わなくても、ぜったいたのしさしかないよね。


篠山くんと仲良くなれて、話せて。迷路中の話を橘と花乃にしたり、聞いたり。


それがもう、たのしいもん。120パーセント思う。