「いくら恋人相手だろうと、負けらんないよね」
「勝つぞー!」
あらためて気合いを入れ直し、拳を天へと掲げる。
「まず、この分かれ道……どっちに行こうか」
「んー……わかんないし、すきなほう、でいいのかな」
「そうだね。じゃあ、せーので指さす?」
うなずく。
あれ、意見がわかれたらどうするんだろ、じゃんけんかな。じゃんけんするとしたら、チョキはグーになってくれないよ。とだけ思っておこう。言うかどうかはべつとして。
「せーのっ!」
ふたりとも、左。
「揃ったー!」
なんだかもう、それだけでうれしいしたのしい。
文化祭、すごい。篠山くん、すごい。



