そろそろきみは、蹴られてくれ。



「でね、おれ、茅田さんもそうだと思ってるんだ」

「っえ!」

「茅田さんは当たり前だと思ってるかもしれないけど、自覚がないかもしれないけど、すごいひとだよ。……言葉が薄っぺらくて申し訳ないんだけど」


わたしが “ すごいひと ” ?


「だって、ほら。『意外?』って問いかけに対して、『意外!』とか『予想通り!』って答えじゃなくて、『知らなかった!』を言うの、すごいじゃん」

「……? そうなの、かな」


いまいちピンと来ない……。


「自分の中の人物像では語らず、知らない一面を見た、って考え方。おれはすごいと思うよ。もちろん、『意外』も『予想通り』も、答えとしていいと思う。だけど、茅田さんの考え方がおれ的にビビっとくるというか」

「っ、ありがとう!」

「涼雅も自覚があるのかは知らない、聞いたことないし。……でも、どちらにしても、おれの尊敬してる、たいせつなひとってことは変わりなくて」