そろそろきみは、蹴られてくれ。



「っひゃ!」


小さな悲鳴があがって、髪の毛の隙間から前を見る。わわわ! 仕事そっちのけで考えごとしてた、最悪だ、仕事第一の人間になろう。


「ひと……?」


ひと? って、どういうこと?


目の前の女子生徒から紡がれた言葉に、はてなマークが浮かんで止まらない。


ひとだ。つぶやかれて、さらに困惑。


彼女はぺこりとお辞儀をして、進路を歩いていった。


えっえっえっ、ほんとうに何、どういうこと? ひとに思えないほどこわかった? そんなにこわかったとしたら、わたしの衣装をまとった状態のオーラが不穏ということになる、そしたら衣装脱いでもそうなのかなって思うじゃん、やめてやめて。