そろそろきみは、蹴られてくれ。



いやいやいや、やめよう。思考をめぐらせ続けるの、やめにしよう!


だって、だって、心臓もたないし。勝手な解釈の結果、わたしがうれしさを表に出したら、橘にまたばれちゃいそうだし。


「小説、貸してください」


今日だけで何回言ったかわからない。家族が聞いていたら、あの紗奈がそんなに小説をねだるなんて……! と図書カード5000円分はきっと笑顔でくれたな、うん。


「……あ、あと」


これ、言うの緊張する。


喜んでもらえるのか、それとも、まったく知らない初心者ってことが判明してがっかりされてしまうのか。