そろそろきみは、蹴られてくれ。






「紗奈ちゃん、ほんとに脅かす役やんの? できんの?」


信じられない、みたいな顔をする橘に、むっと眉をしかめながら返した。


「できるに決まってるでしょ」


──文化祭。


うちのクラスは、お化け屋敷に決まった。


脅かす役の女子が人数不足で……みんな脅かす役はあまりやりたがらなかった、から、わたしが引き受けたのだ。


そしたら、橘から「まじで?」とか、「こわくなるんじゃないの?」とか、はてな攻撃が続けられるように。