「なんでこんなこと、したの」 「だって……紗奈ちゃんが、そんなに前開くから」 「ええ……」 「誰かが見るかもしれないじゃん」 誰かが見る? ……そりゃあ、わたしのことをぜったいに視界にいれないひと、ってのも珍しいと思うけど。 「そんなのべつにさ、制服──」 「やだ」 「……食い気味じゃん」 「ほんとやめてよ」 「あっ、ハイ、気をつけます……」 わたしがすきになったひとは、わたしのことを相当にすきらしい。 にやけて、自分きも、と思って。 熱の残る首元を撫でた。