「──紗奈ちゃん」 どことなく低い橘の声に、どきりとしながら振り返る。と。 「こっち」 手首を掴まれ、そのまま連れられた。 「えっ、な、何? 橘」 「来て」 なんだか重たい感じに、何しちゃった? と不安になる。 着いたのは、空き教室。