そろそろきみは、蹴られてくれ。



「……っ、気合いだ、紗奈」


自分の頬にパチンとてのひらをあてて、前を向く。


出場だ。


大丈夫だよ、紗奈。なんとかなる。


なんともならなそうでも、わたし、ひとりじゃない。


わたしよりも前のレースのひとたちがスタートして、ゴールして。


ちら、と得点板を見ると、青組は──2位。


うう、勝ちたい。