「……待機してなくて、いいからね」
橘のことだから、張り切って準備運動までしてくれてしまいそうで怖い。
えっ、ほんとに怖っ! くじ運の神宿れ。
「ふふ、どーだろね」
うう、むしろわたしが神になって、くじ運を操作したほうが……何考えてんの、無理でしょ、紗奈。落ち着いて。
──話題を変えよう。
「橘、いろんなひとから誘われたんじゃないの?」
「んー、誘われたけど」
卵焼きを持ち上げながら、目だけを動かして橘を見る。
あれ、これ、上目遣いってやつなのでは? 間違っていなければ。
なんて思っていたら、ばちっと目が合ってしまった。
わ。もっとばれないように見るとか、なかったのか、紗奈。



