「──手紙」
先に口を開いたのは、篠山くんだった。
「手紙、ありがとう。……だいぶ時間経っちゃったけど」
図書室で助けてくれたときに書いた、お礼の手紙のことだろう。
突然に泣きかけるし、手紙を押し付けるしで、とんだ災難を見舞わせてしまった。申し訳ない。
「ほんとうは、その日のうちに連絡入れたり、次の日に話しかけたり、したかったんだけどね」
言葉を切った彼が、横目にちらり、わたしを見る。正面からは見ないこの感じが、篠山くんだ、と思った。
だってわたし、いま、目が合ったら。
……謝ってしまう。
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