そろそろきみは、蹴られてくれ。



綺麗で、かっこよくて、繊細で、ちから強くて。それなのに、地を蹴りあげる走り方とはちがって、とんでいた。


いま彼が空を飛んでいる、と言われたら、納得できてしまう。


魔法つかいみたいだ。


「〜っ、1位だ……」


声がもれるも、いまもまだ、魔法を見ているふうに思えた。


頭の中には、篠山くんの走りが。




それからすこしして、篠山くんが帰ってきた。


彼を目の前にしてもなお、魔法つかいだと感じる。